UP20011113
ソラ ノ アオ ― The beginning
最初のイメージは、最悪。 顔も知らない相手に出会い頭に走らせられれば、それも無理のない事だよね。 いや、雑誌で見たから、顔は知ってる。 興味はなかったけど、写真の中の彼のフォームは、恐ろしく綺麗だった。 だけど？ それだけじゃなくて。 はじめて視線が合った時に感じたのは、これはデジャ・ヴュ？ こっちをお構いもしない写真なんかじゃなくて。 どこかで何度も感じたような――既視感。 その、他人を射るような強い視線を、俺は知ってる。 どうして？ 知らないのに知ってるような気がするなんてのは、ちょっとホラー。 だけど、発表されたランキング戦の組み合わせ。 その中に俺の名前を見つけた時、気付いた。 ああ、そうか。 あんたずっと、俺の事見つめてたんだね―― |